【一級建築士 学科Ⅴ】鉄筋工事|ガス圧接は温め直す?切る?14年14問(アニメ)
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一級建築士・学科Ⅴ(施工)のNo.8は、平成25年〜令和8年の14年ずっと鉄筋工事でした。正解になった誤りの肢14枚を並べると、ガス圧接が6枚、鉄筋のあきが2枚、長さと定着が3枚、残りの3枚はひっかけです。ガス圧接の聞かれ方は、数字と直し方の2つだけです。
アニメでも解説しています。
ガス圧接の数字:ふくらみは大きく、ずれは小さく
ガス圧接とは、鉄筋の端どうしを炎で温めて押しつけ、ひとつにつなぐ方法のことです。つながったところは、ぷくっとふくらみます。

- ふくらみの直径:1.4d以上
- ふくらみの長さ:1.1d以上
- 圧接面のずれ:1/4d以下
- 中心軸の偏心:1/5d以下
- 径がちがう鉄筋なら、細いほうの径で計算する
数字は径をかけ算するだけで解けます。
- 令和2年:D25でふくらみの長さ27mm → 25×1.1=27.5に0.5mm足りず誤り
- 平成30年:D22で偏心量の合格基準を5mm → 22÷5=4.4なのでゆるすぎて誤り
直し方:温め直す?切る?

- 温め直す:ふくらみの直径・長さの不足、折れ曲がり
- 切って、圧接し直す:圧接面のずれ、偏心、割れ・へこみ・片ふくらみ
ねんどの形は整え直せても、芯がずれてくっついたら戻りません。形が足りないなら温める、軸がずれたら切る、と覚えます。
- 平成25年:ずれが1/4を超えたので温め直した → 誤り
- 令和5年:偏心が1/5を超えたので温め直した → 誤り
- 平成29年:ふくらみの長さが足りないので温め直した → 正しい
圧接の3つのルール

- 太さの差が7mmを超えたら圧接しない。鋼の種類もそろえるが、SD345とSD390はつないでよい。平成28年の「SD345のD25とSD390のD29(差4mm)」は正しい肢

- 自動ガス圧接(機械で押す)は同じ太さどうしで使う。太さのちがう鉄筋は手動で圧接する。平成27年の「D22とD29を自動ガス圧接」は誤り

- 検査する人は、その工事の品質管理をしていない人。外観は全部の圧接部、超音波は抜き取り。令和8年の「品質管理をした人が検査」は誤り(自分の答案を自分で採点するようなもの)
鉄筋どうしの「あき」

あきとは、鉄筋どうしのすき間のことで、コンクリートの砂利が通れるように、次の3つのうちいちばん大きい値以上にします。
- 砂利(粗骨材)の最大寸法の1.25倍
- 25mm
- 鉄筋の径の1.5倍(径がちがうときは2本の平均の1.5倍)
一級の問題では砂利がいつも20mmで、20×1.25=25mmと同じになるので、決め手はほとんど径の1.5倍です。

- 令和7年:D22であき30mm → 22×1.5=33mmに足りず誤り
- 令和6年:D19とD22であき25mm → 平均20.5×1.5≒31mmに足りず誤り
- 令和3年:D19であき30mm → 19×1.5=28.5mmで足りて正しい
「25mm」と書いてあったら、まず疑います。
長さ:重ね継手と定着

重ね継手とは、2本の鉄筋を並べて重ね、力を受け渡すつなぎ方のことです。重ねる長さは径の何倍で決まり、太さがちがう2本なら細いほうの径で決めます。14年で3回(平成25年・平成27年・令和6年)出て、3回とも正しい肢でした。

- 耐力壁:40dか表の長さの大きいほう。令和3年の「耐力壁の縦筋D13を500mm」は、13×40=520mmに足りず誤り
- スパイラル筋(柱にぐるぐる巻く鉄筋):50d。令和4年の「D10を400mm」は、500mm要るので誤り

梁の主筋を柱の中で90度に折り曲げて定着するときは、柱の面から折り曲げた鉄筋の外側までの長さ(投影定着長さ)を、柱せいの3/4以上とります。平成29年の「1/2」は誤りです。
知っていれば解ける、ひっかけ3つ

- 圧延マーク:鉄筋の表面の小さな突起が1個ならSD345、2個ならSD390。平成28年の「突起2個なのでSD345」は誤り

- CD管(壁の中の電線の管):1m以下の間隔で鉄筋に結んで動かないようにする(令和6年・正しい)。ただし鉄筋にぴったり沿わせると、すき間にコンクリートが回らない。平成26年の「隙間なく沿わせた」は誤り
- 梁の下端筋の継手:柱の際には置かない。地震のときいちばん大きな力がかかる所だから。令和元年は柱の際が誤りでした
練習3問(規定から作った練習問題)
- D25の圧接で偏心が6mm。温め直して直した → ×(1/5は5mm。偏心は切って再圧接)
- 砂利20mm、D25どうしのあきを35mm → ×(25×1.5=37.5mm以上)
- 太さのちがう重ね継手の長さを、細いほうの径で決めた → ○
まとめ
- 圧接のふくらみは1.4倍・1.1倍以上、ずれは1/4、偏心は1/5以下
- ふくらみ不足と曲がりは温め直す。ずれと偏心は切って圧接し直す
- 太さの差は7mmまで。検査は品質管理をしていない人
- あきは、砂利20mmなら、ほぼ径の1.5倍で決まる
- 重ね継手は細いほうの径。耐力壁は40d、スパイラル筋は50d
二級建築士向けの内容(かぶり厚さ・フックも含む)は、二級の鉄筋工事の記事にまとめています。
出典
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 5章 鉄筋工事|国土交通省大臣官房官庁営繕部
- 一級建築士試験 過去の試験問題等(平成29年〜令和8年の学科Ⅴ・正答)|建築技術教育普及センター(平成25〜28年は、センターが当時公表した問題・正答表のPDFで確認)
この記事は公表資料をもとにした個人の学習ノートです。問題文は要約したもので、分類は筆者によるものです。練習の3問は、規定から作った練習問題です。正確な内容は必ず原典をご確認ください。


