二級建築士

【二級建築士 学科】鉄筋工事|かぶり厚さ・フック・ガス圧接、10年12問の数字はこれだけ(アニメ解説)

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【二級建築士 学科】鉄筋工事|かぶり厚さ・フック・ガス圧接、10年12問の数字はこれだけ(アニメ解説)

二級建築士・学科Ⅳ(施工)のNo.8〜11は、毎年、型枠・コンクリート・鉄筋の場所です。鉄筋工事だけで過去10年(平成29年〜令和8年)に12問、1年も休まず出ています。しかも同じ数字が何度も出るので、5つのかたまりで覚えます。

アニメでも解説しています。

① かぶり厚さ

かぶり厚さとは、コンクリートの表面から、いちばん外側の鉄筋までの厚さのことです。鉄筋が着ているコンクリートのコートの厚さで、薄いと水や空気が届いて鉄筋がさびます。梁なら、主筋ではなく外側のあばら筋から測ります(令和7年・正しい肢)。

かぶり厚さ 2・3・4・6

最低の厚さは建築基準法施行令79条で決まっています。

  • 床・耐力壁でない壁:2cm以上
  • 耐力壁・柱・梁:3cm以上
  • 土に接する壁・柱・梁、布基礎の立ち上がり:4cm以上
  • 基礎:6cm以上(捨てコンクリートの厚さは入れない)

外の厳しいところほど厚い、と覚えます。

加工に使うかぶりは最小+10mm
  • 鉄筋を加工するときは、最小かぶり厚さに10mmを足す(現場の施工誤差の分の余裕。令和4年・令和7年 正しい肢)
  • 主筋がD29以上なら、かぶりは径の1.5倍以上
  • 梁の貫通孔のまわりも、最小かぶり厚さが要る

令和6年の「土に接する基礎の最小かぶり厚さを50mm」は誤り(60mm以上)。数字を変えて毎年のように出ます。

スペーサーと「あき」

スペーサーと「あき」

スペーサーとは、鉄筋を型枠から浮かせてかぶり厚さを守るための小さな台のことです。鋼製なら型枠に接する部分にさび止めをしたものを使い、梁や柱の側面にはプラスチック製でもかまいません(令和3年)。

あきとは、鉄筋どうしのすき間のことで、次の3つのうちいちばん大きい値以上にします。すき間が狭いと砂利(粗骨材)が詰まって奥まで回らないからです。

  • 粗骨材の最大寸法の1.25倍
  • 25mm
  • 鉄筋の径の平均の1.5倍
令和6年:あきの計算

令和6年は、粗骨材最大20mm・主筋D19・あき30mm。20×1.25=25、25mm、19×1.5=28.5で最大は28.5。30mmならOKで、正しい肢でした。

② フックと定着

フックとは、鉄筋の端を曲げて、コンクリートから抜けないようにするかぎのことです。最上階の柱の四隅の主筋の柱頭、帯筋、あばら筋などには必ず付けます。

フックの余長 4d・6d・8d

曲げたあとまっすぐ伸ばす部分(余長)は、曲げが浅いほど長くします。dは鉄筋の径です(D19なら19mm)。

  • 180°:4d以上
  • 135°:6d以上
  • 90°:8d以上
内法直径 3d・4d

曲げの内側の丸の直径(内法直径)は、D16以下なら3d以上、D19〜D38なら4d以上。きつく曲げすぎると鉄筋が傷むからです。

  • 令和元年:D19の180°フックで余長3d → 誤り
  • 令和6年:D19の90°フックで内法直径70mm → 誤り(4×19=76mm以上)

定着

定着:柱せいの3/4以上

定着とは、鉄筋をとなりの部材にしっかり埋め込むことです。梁の主筋を柱の中で下に折り曲げて定着するときは、柱の面から柱せいの3/4以上入れてから曲げます。平成29年と令和3年に「1/2」として出て、どちらも誤りでした。

令和8年:スラブ下端筋の直線定着

スラブの下端筋をまっすぐ定着するときは、10d以上、かつ150mm以上。令和8年の「D13で130mm」は、10d=130mmでも150mmに足りないので誤りです。「かつ」が付いたら、大きい方です。

③ 重ね継手

重ね継手とは、2本の鉄筋を決まった長さだけ重ねて、コンクリートの中で力を受け渡すつなぎ方のことです。握手と同じで、深く握るほど抜けにくくなります。

長さは細いほうの径で決める

太さがちがう鉄筋を重ねるときは、細いほうの径で長さを決めます。10年で4回(平成30年・令和3年・令和6年・令和8年)、ずっと正しい肢として出ています。

令和8年:45d、D10とD13

令和8年は、指定45dでD10とD13の重ね継手。細いD10で45×10=450mm、正しい肢でした。フックつきの重ね継手の長さには、フックの部分は含めません。

④ ガス圧接

ガス圧接とは、2本の鉄筋の端を突き合わせ、炎で熱しながら押しつけてひとつにするつなぎ方のことです。押しつけた分、つなぎ目がふくらみます。

ふくらみの直径1.4d・長さ1.1d
  • ふくらみの直径:1.4d以上
  • ふくらみの長さ:1.1d以上
  • 太さがちがうときは、どちらも細いほうの径で見る(令和7年の「細いほうの1.2倍」は誤り)
偏心は1/5d以下

2本の中心のずれ(偏心量)は径の1/5以下。令和8年の「1/6だったので合格」は、1/5より小さいので正しい肢です。

太さの差が7mmを超えたら圧接しない

太さの差が7mmを超えるときは圧接しません。令和7年のD22とD32(差10mm)は誤りです。押しつけると少し縮むので、1か所につき鉄筋径くらい長めに切っておきます(縮み代)。

となりと400mm以上ずらす

となりの鉄筋と、圧接の位置を400mm以上ずらします。つなぎ目が一か所にそろうとそこが弱くなるからです。令和2年の300mmは誤り、令和6年の400mmは正しい肢。雨・雪・強風の日も、覆いや風よけがあれば作業してかまいません。

⑤ 圧接の検査と直し方

外観試験は全部の圧接部

外観試験(見た目の検査)は、抜き取りではなく全部の圧接部を見ます。令和4年の「抜き取り」は誤り、令和7年の「全数」は正しい肢です。

温めなおすか、切り取って再圧接か

不合格のときの直し方は2つに分かれます。

  • 温めなおす(再加熱):ふくらみが足りない、折れ曲がり
  • 切り取って再圧接:片ふくらみ、中心のずれ(偏心)、圧接面のずれ、焼割れなど

量や角度は温めれば直せる。ずれと割れは切るしかない、と覚えます。令和5年の「片ふくらみを温めなおして直した」は誤りです。

超音波探傷試験

超音波で中を調べる試験は、1日の作業ごとのまとまり(1ロット)から30か所を抜き取り、不合格のロットは残り全数を超音波で調べます(令和6年・正しい肢)。

組み立てのルール

組み立てのルール
  • ごく薄い赤さびは、取らずにそのまま組んでよい(令和2年・令和5年)。付着を邪魔しない
  • 浮きさび・油・セメントのかすは、打つ前に取る
  • 切断や曲げは、熱を加えず常温で
  • 結束は、径0.8mm以上の鉄線で要所を結ぶ
  • 組んだあとは鉄筋の上を直接歩かず、歩み板を渡す
  • 加工寸法の許容差は、帯筋・あばら筋で±5mm(令和6年・令和8年)。平成30年の「D25の主筋で±25mm」は誤り

まとめ

  • かぶり厚さ:2・3・4・6cm。捨てコンは入れない。加工は+10mm
  • フック:余長4d・6d・8d、内法直径3d・4d。柱への折り曲げ定着は柱せいの3/4以上、スラブ下端筋は10dかつ150mm以上
  • 重ね継手:細いほうの径
  • ガス圧接:ふくらみ1.4d・1.1d、偏心1/5、差7mm超は圧接しない、ずらし400mm
  • 検査:外観は全数。量・角度は温め、ずれ・割れは切って再圧接

出典

この記事は公表資料をもとにした個人の学習ノートです。問題文は要約し、図は描き直しています。正確な内容は必ず原典をご確認ください。