一級建築士

【一級建築士】学科の合格率26.2%、製図はどうなる?|受験者数・合格発表と、在学中受験などこれから変わる試験制度

【一級建築士】学科の合格率26.2%、製図はどうなる?|受験者数・合格発表と、在学中受験などこれから変わる試験制度

令和8年の一級建築士・学科の試験は、合格率26.2%でした。ここ数年では、はっきり高い数字です。では、10月11日に終わった設計製図の試験はどうなるのか。そして、建築士の試験の受け方そのものが、これから変わります。この2つを、国の発表の数字だけで整理します。

動画でも解説しています。

令和8年「学科の試験」の結果

  • 実受験者数:29,094人(前年27,489人)
  • 合格者数:7,619人(前年4,529人)
  • 合格率:26.2%(前年16.5%)
  • 合格基準点:総得点94点(125点満点)

実受験者数とは、申し込んだ人ではなく、実際に試験を受けた人の数のことです。合格者は前の年より約3,000人多くなりました。

学科の合格率の推移

令和3年からの合格率は15〜23%のあいだを行ったり来たりしてきました。その中で、令和8年の26.2%はいちばん高い数字です。

合格基準点は94点

合格基準点とは、合格と不合格を分ける点数の線のことです。国の発表では、基本は総得点おおむね90点を想定していたものの、「総じて難度が低かった」ので94点にした、とされています。科目ごとの線は、計画11・環境設備11・法規16・構造16・施工13点でした。

製図を受ける人の数は、どう決まる?

学科の試験の免除

学科の試験の免除とは、学科に受かった人が、その後の決まった回数だけ製図だけを受けられる仕組みのことです。学科に受かった年の製図に加えて、続く4回のうち2回は学科が免除されます(令和2年以降の学科合格者)。

つまり、製図を受ける人は、今年の学科の合格者と、前の年までの合格者を足した数になります。今年の学科の合格者が前年より約3,000人多いので、製図の受験者も増えると考えられます。ただしこれは推測で、正式な人数は12月の合格発表で示されます。

製図の合格率の動き

製図の受験者数と合格率

令和3年〜令和7年の設計製図の試験は、受験者が約10,200〜11,400人、合格率はほとんどの年で33〜36%でした。令和6年だけは26.6%と低くなっています。

  • 令和6年:受験者11,306人・合格率26.6%
  • 令和7年:受験者11,381人・合格率35.0%

受験者はどちらも約11,300人なのに、合格率は8ポイント以上ちがいます。「受験者が増えるから合格率は下がる」とは言い切れません。

製図の合否のしくみ

  • 答案はランクⅠ〜Ⅳの4段階に分けられる
  • ランクⅠだけが合格
  • 結果はマイページで通知(通知書は郵送されない)

これから変わる試験制度

令和8年7月31日に、建築士法を改正する法律(令和8年法律第74号)が公布されました。

  • 資格・試験の部分:公布から3年以内に、政令で決める日から施行(まだ日は決まっていない)
  • 契約の部分:令和9年4月1日から(決定済み)

今の受験生の来年の試験が、すぐ変わる話ではありません。

変わること① 在学中の受験

在学中の受験

在学中の受験とは、卒業を待たずに、最終学年で建築士試験を受けられる仕組みのことです。一級・二級・木造のすべてが対象で、条件は、卒業見込みであることと、国が指定する建築科目の単位をとっていることです。建築学科の4年生が在学中に一級に受かっておけば、卒業後に実務を積んで、すぐ免許の登録に進めます。

変わること② 実務経験の短縮

実務経験の短縮
  • 建築学科を出ていない人が二級・木造を受けるのに必要な実務が、7年 → 2年に。免許は、受験前もふくめて実務4年
  • 二級建築士から一級の免許を目指すときの、二級としての実務が4年 → 2年に。ただし、二級になる前の実務と合わせて8年以上などの条件がつく

試験の中身は、これから検討

国の資料では、試験の内容などのあり方について検討を始めた、とされています。問題の形や科目が変わるかは、まだ決まっていません。

合格発表までにやること

  • 合格発表は12月23日(水)の予定。マイページで確認
  • 自分の答案を、覚えているうちに図と言葉で書き残す
  • 発表後に公表される資料で、自分の答案と照らし合わせる
  • 学科の免除があと何回あるかを確かめておく

結果がどちらでも、次の一歩がすぐ決められます。

まとめ

  • 学科:合格率26.2%、合格者7,619人(前年より約3,000人多い)。合格基準点は94点
  • 製図:合格率は例年33〜36%、令和6年だけ26.6%。発表は12月23日予定
  • 改正:在学中の受験、実務経験の短縮(資格・試験の部分の施行日は未定)

出典

この記事は公表資料をもとにした個人の学習ノートです。製図の受験者数の見通しは推測で、正式な数字は12月の発表をお待ちください。改正の施行日は未定です。必ず原典と最新の情報をご確認ください。